vol.27 篠田プラズマへ集中!!しかし、ノミュニケーションは忘れず!
2009/12/26 コラム by SHiPLA
年末にあたり、今年2009年1月から11月までのコラムを読みなおしてみました。
日々の積み重ねのなかで月々の思いをまとめ綴ったものですがそれぞれ大きな一里塚です。
今年わが社の進捗は、目覚ましいものがありました。まず一番は“シプラ”第一号機の出荷です。世の中に無かったものを生み出したこと。これは篠田プラズマが技術の会社であることの大きな喜びであり、これを生み出した社員は私の大きな誇りです。経営上は、相変わらず厳しいのですが、お蔭さまでこれに続く商談も決まってきました。工場や開発現場では、量産体制の構築を、これまでにも増して進めています。
12月現在、会社の人数も62名に増えました。本来ならまだまだ人手は欲しいところですが、良い人材を見極め、最少人数でもう少しの間、頑張っていきます。社員が増えて、篠田プラズマ創設以来の初めての結婚者がありました。また、出産も8回を数えました。会社だけでなく社員それぞれの家族が増え、喜びが増えていくのを大変うれしく思っています。
このように社員の家族が増えるということは責任も増えるということです。いつも社員の数の5倍をして自分の肩に乗る責任の重さを意識するようにしています。そうすると300人近い人の生活を負うということになります。これにより、勇気と気力が湧いてきます
そう考えて、様々な役職を兼ねている現状を見直し、より一層会社経営に精力を傾けることに
しました。
ひとつは、PDPの国家プロジェクトAPDC(次世代PDP開発センター)の研究統括の職です。これは、パナソニック中心の研究所になりましたので、そちらにお任せすることにしました。
もうひとつは、IEC(国際標準化委員会)/WG4(PDPグループ)議長の職です。1998年以来、これまで10年以上も務めてきましたが、あまり長い期間重職に就くのは私の意に反します。そろそろ次の方に引き継ぐべきだと考え、今年12月初旬、宮崎市でのIEC会議を最後に引退を表明いたしました。年に数回のことですが、重要な時期に会社を空けることも少なくありません。まだまだ私にも貢献できる道はあるかとも思いましたが、実務をしないで名前だけ置いているのは百害あって一利なしです。残っている人たちが自由に考え、活動することを妨げることになります。引き継いでくれたパナソニックの打土井氏と献身的に討議を続けてくれているIEC、JEITAの委員の人たちに未来を託し、陰で応援することに決めました。
こうして身辺を削ぎ落し、篠田プラズマの会社経営に集中、まい進する覚悟です。
APDCの研究統括やIEC議長としての10数年間に国内外に多くの友人、知人を得ました。これは、私にとっての何物にも代えがたい宝物です。いつも言っていることですが、「ノミュニケーション」が、こうした人たちとの厚い交流を可能にしてきました。
「ノミュニケーション」は、私の武器でもあります。
初めてヒューストンでIEC/WG4の議長をしたとき、初体験であり、また私の英語が下手だということもあって会議自体がうまく進行せず、初めて出会った各国の16人たちを相手にどうやって2日間の会議を乗り切ろうかと暗澹たる思いに駆られたことがあります。そこで初日の会議を1時間早く切り上げ、唯一あった日本食レストランを予約し、会食を提案しました。
私は、欧米人は生魚を食べない、アフター5は個人の生活を重視するという偏見をもっていましたが、それは見事に覆されました。全員が、レストランに直行し、おいしいワインやビールと寿司、刺身を堪能し、互いのコミュニケーションを深めることができたのです。
翌日、私の下手な英語は、突然通じるようになりました。英語が数時間で上達するわけはありません。私が言い淀んでもすぐ助け舟が出され、みんなが理解しようと耳を傾けてくれ、議論がかみ合い、無事2日間の会議が成功しただけでなく、それ以来ずっと、活発なWG4の会議が続いているのです。「おいしいお酒と、気楽に話せる場を共有する」ことは、国際的にも人と人との付き合いを瞬時にスムーズにし、かつ深めてくれます。
おいしいお酒といえば、わが社と同じくベンチャー魂を備えて江戸末期創業という歴史を越えて大きく生まれ変わった酒蔵があります。明石、神戸近辺には一家言をもつレストランが数多く存在し、それぞれメニューや、盛り付け、用意するお酒など工夫を凝らしてあり楽しめます。そんな中でも、滅多によそでは味わえない雰囲気をもつ場所が明石、江井ヶ島に生まれました。前にもお話しした「日本一小さい酒蔵」赤石を製造する太陽酒造です。12月は、新酒の仕込みが始まっており、田中忍社長と奥様の眞澄さん、自称「暫定7代目」の植木くんの3人が切り盛りしています。日本酒離れがいわれるなか、経営が厳しいのはいずこも同じで、お酒づくりとは別に、酒粕を使った石鹸、日本酒を使った梅酒づくりなど工夫を凝らして頑張っておられます。また、おいしいお酒においしい料理を同時に楽しみたい方のために、夕方から奥様、植木くんの手作りの料理で宴会もできるようになりました。この料理がまた素晴らしいのです。明石の新鮮な食材を中心にメニューもいろいろ考えてあります。私はこの冬、3回利用しましたがその都度、メニューが違っていて飽きることがありませんでした。出来たての新酒を楽しみつつ、話が弾みます。写真は、この太陽酒造を助け、支えてくれた神戸信金の高濱次長と永田氏、それに私たち夫婦と太陽酒造のご夫婦です。カメラマンは石本取締役です。

来年もこのような楽しい酒席がたくさんあるといいなと思います。
みなさま、今年も数々のご支援誠にありがとうございました。よき顧客、よき協力者、よき応援者に恵まれました。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
どうぞよいお年をお迎えください。
技術は愛

